前回の「フィードバックの重要性①」に続いて、今回は有効なフィードバックのポイントについて考えていきたいと思います。
フィードバックのポイント「タイミング」
フィードバックのタイミングはとても重要です。他者から指摘されたりアドバイスされることに慣れていない場合、フィードバックを受ける本人が「注意されている」「叱られている」と受け取ってしまうことがあります。その場合、こちらが伝えたいことが適切に届かなかったり、本人が客観的にフィードバックの内容を受け止めるのが難しくなる可能性があります。
本人の心理的なハードルを下げ、心の準備をして頂くためにも、フィードバックのタイミングをあらかじめ決め、事前に伝えておくことがポイントです。
例えば、
「毎日、訓練終了後の10分間におこなう」
「1週間に1回、定期面談の30分間でおこなう」
「気づいた時に適宜おこなう」など。
頻度とおおよその時間を本人の希望も汲んで一緒に決めておくと良いでしょう。
またいくらタイミングをあらかじめ決めておいても、その時の本人の体調や精神面を考慮することも重要です。調子の悪い時に「課題」や「指摘」を伝えることは得策ではなく、そんな時はフィードバック自体を避けるか、もしくはポジティブなフィードバックだけに留めるということも必要です。
フィードバックは英語で「Feedback」と綴られます。「Feed」とは食べ物、つまり糧(かて)になる、という意味です。本人にとって糧になるものを「Backする」(返す)ためのものでもあると捉え、タイミングを見定めたり、はかることは支援者として重要なスキルです。
(その③へ続く)
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